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老化防止の鍵を握る注目成分NMNとは?

老化防止の鍵を握る注目成分NMNとは?

最近、エイジングケアのキーポイントとして注目を集める「NMN」とは、一体どんなものなのでしょうか?本記事では、NMNと長寿遺伝子の関係性や、若返りの鍵を握ると言われる理由を解説するほか、副作用の有無などをお伝えします。

Contents

1.NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)とは

NMNとは

NMNとは、ビタミンに近い物質で、その正式名称を「ニコチンアミドモノヌクレオチド」と言います。1930年代にドイツ人科学者による酵母や酵素の研究で発見されました。
元来、人間をはじめさまざまな生物に備わっていて、体内でも生成されるものです。しかし、年齢を重ねるとともに少しずつ失われていくと言われています。そしてその結果、活動するためのエネルギーが弱まり、私たちの体調面を左右すると考えられています。
最先端の成分と聞くと、サプリメントやスキンケアで摂取するのは少し怖いと感じてしまいますが、実は、元々私たちの体に備わっていて、自然界にも存在する成分なんですね。

1-1.若々しさや健康維持の鍵を握るNMN

若返りの鍵を握るNMN

NMNは近年、長寿遺伝子とも呼ばれる「サーチュイン遺伝子」との関わりが報告されました。NMNを経口摂取または皮膚に塗布することで、細胞内のNMN量が増加し、サーチュイン遺伝子が活性化。その結果、老化抑制につながると考えられています。
この発表により、世界中の研究者たちがNMNに関心を寄せています。
若々しく健康的な身体のコンディション維持に役立つことが報告されている NMNは、老化防止、エイジングケアの鍵として注目を集める希少な成分なのです。

1-2.研究報告から若返り効果に期待が高まるNMN

NMN研究で有名なハーバード大学医学部のデビッド・シンクレア教授は、「生後2年(ヒト年齢約60歳)のマウスにNMNを1週間投与したら、生後6ヶ月(ヒト年齢約20歳)の運動能力、外観、細胞活性レベルまで若返った」という研究結果を報告しています。

1-3.NASAの宇宙飛行士も摂取しているNMN

NASAの宇宙飛行士もNMNを摂取していると公言

NASA(アメリカ航空宇宙局)は、宇宙ステーションから帰還した飛行士にNMNの摂取をさせていると公表しました。
宇宙では、X線やガンマ線といった電磁放射線が飛び交い、そこに含まれる粒子放射線が絶えず降り注いでいます。宇宙飛行士たちは、その空間でミッションを遂行するため、宇宙線被曝がつきもの。筋肉や記憶に関する健康問題の引き金となる、加齢や細胞へのダメージはとても深刻な問題なのです。その解決策として、NMNを取り入れているのですね。

1-4.NMNは食べ物にも含まれるけれど…

NMNを含む食べ物には枝豆やブロッコリー、アボカドがあるがその量はごくわずか

NMNは母乳や野菜から摂取することもできるのですが、その量はごくわずか。
例えば、NMNを100mg摂取するためには、特にNMNを多く含む野菜でも、枝豆で毎日33,000粒(約21kg)、ブロッコリーでは毎日2,000房(約40kg)食べなければいけません。
他にもアボカドやトマト、キャベツやエビにも含まれていますが、枝豆やブロッコリーよりもNMN含有量が少ないことを考えると、老化を抑えるのに十分な量を食品から補うのは難しいと言わざるをえません。

2.NMNは摂取すると若々しさの鍵「NAD+」の減少を補える

NMNは摂取後NAD+に変換される

NMNは、サプリメントなどで摂取するとことにより体内で「NAD+」という補酵素に変換されます。NAD+は、あらゆる生物の身体機能を維持し、ハツラツとしたエネルギーを保つ役割を持ちます。
しかし、NAD+もNMN同様に加齢とともに体内から減少してしまい、それに伴ってエネルギー生産量が低下することで、私たちの身体は衰えていくのです。
“人生120年時代”とも言われる現代では、健康寿命をいかに伸ばしていくかが大切。
歳を重ねることは避けられませんが、体内のNAD+量を増やし、いつまでも元気に活動するためには、エネルギー生産量の低下を防ぐことが必須なのです。

2-1.私たちの体内にある「NAD+」とは?

NMNから変換されるNAD+は年齢とともに減少する

「NAD+」とは、正式名称を「ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド」といい、ビタミンの一種「ナイアシン」が化学変化したものです。
NAD+は、老化との関連が注目され、年齢を重ねるごとに減少していくことで私たちの体を衰退させていくと考えられています。
また、NAD+を補うことで、長寿遺伝子として有名な「サーチュイン遺伝子」が活性化し、アンチエイジングに役立つと考えられています。

2-2.NAD+はNMNで補うのがベスト!

老化の原因がNAD+の減少ならば、NAD+を直接摂取して補えば良いのでは? と思いますよね。しかし、NAD+は分子構造が大きいため、経口摂取しても体内に吸収されにくいのです。そこでNMNの出番。NAD+より分子構造が小さいため吸収されやすく、体内でNAD+に変換されるNMNを補うことが、効率的だと言えます。

3.NMNは、抗シワ成分で話題の「ナイアシンアミド」の上位互換⁉︎

ナイアシンアミドより優れていると考えられるNMN

近頃、抗シワ成分として美容液などにも配合される「ナイアシンアミド」。ナイアシンアミドも経口摂取や皮膚への塗布によってNAD+へと変換します。
しかし、直接NAD+に変換できるNMNと比較すると、ナイアシンアミドはNAD+へと変換されるまでに2段階の工程を経るため、最終的にNAD+になる量が少なくなります。
ナイアシンアミド自体は良質な成分ですが、せっかく摂取するなら効率的により多くNAD+に変換するNMNがおすすめです。

3-1.抗老化研究の第一人者もNMNに軍配!

NMNに似た物質にはナイアシン(NA)とニコチンアミノリボシド(NR)がありますが、NMNの抗老化効果等を研究する第一人者であるワシントン大学の今井眞一郎教授は「どちらも効率的ではない」との見解を示しています。

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インタビュアー:

NMNのサプリメントはかなり高価です。NMNはナイアシンからつくられているということですが、安価なナイアシンサプリメントで代用することはできますか。

今井教授:

何か病気があってエネルギー産生に不可欠なNADが減っていると考えられる場合には、ナイアシンだけでも効果がある可能性があります。ただ、ナイアシンの大量摂取は、肝臓障害を起こしたり、膵臓から分泌されるインスリンの効きが悪くなったりする副作用が出るので要注意です。

インタビュアー:

NADを合成するナイアシン由来のサプリメントとして、米国では「NR(ニコチンアミドリボシド)」も人気のようですが、NRとNMNではどちらがよいのでしょうか。

今井教授:

NRを用いた抗老化研究も世界中で行われており、マウスでは代謝や認知機能の改善などさまざまな抗老化効果が報告されています。ただ、残念ながら、ヒトに対する抗老化効果が得られたとの報告は皆無です。NRは口から摂るとほぼ100%腸内細菌で分解されてしまうので、サーチュインを活性化するところまで至らないのではないでしょうか。NMNも腸内細菌で分解されますが、その前に、ものすごい速さで血中に取り込まれてNADに変換されることが分かっています。私たちの体には、NMNを速やかに体に取り込むトランスポーター(運び屋)となるタンパク質が備わっていて、口からNMNが入ると速やかに血中に取り込んで NAD に変換するのです。

【引用】
“老化を遅らせ、元気続く 最新研究が示す抗老化物質 今井眞一郎・ワシントン大学教授に聞く(上)”
日経Gooday30+.2021年2月1日

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4.NMNは副作用報告なく安全に摂取できる!

NMNは副作用の報告がなく安全な成分

ここまで、NMNの摂取や塗布によって、エイジングケアや若々しさ維持の効果が期待できるという話や、NAD+について紹介しましたが、NMNには副作用などはないのでしょうか?
結論としては、NMNは、慶應大学とワシントン大学の共同ヒト臨床研究で、安全に私たちの体に吸収され、代謝されることが報告されています。
健康な男性10人を対象に、NMNがヒトに安全に投与できるかを調べる臨床研究が行われ、
NMNが健康なヒトに、

1.安全に投与可能であること
2.投与した量に応じて体内で代謝されていること

が確認されました。

加えて、私たち人間やあらゆる生物の細胞に元々備わっている成分だという点も、安心できる要素です。

【参照】
著者:入江潤一郎、稲垣絵海、藤田真隆、中谷英章、三石正憲、山口慎太郎、山下和哉、 紫垣修平、小野隆、雪岡日出男、岡野栄之、鍋島陽一、今井眞一郎、安井正人、 坪田一男、伊藤裕.
“健常日本人男性におけるニコチンアミド・モノヌクレオチド経口投与の臨床指標とニコチンアミド代謝産物に対する影響”
論文.2019年11月2日

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また、2021年10月時点で、人体にも動物にも、あらゆる副作用の報告はありません。

5. 1日に摂ってもOKなNMN量は10,000mg

NMNは1日につき10,000mg量を摂って大丈夫

抗老化効果に期待して、できるだけたくさんNMNを摂取したい! と思いますよね。でも、際限なく飲めば飲むほど良い、ということでもないのです。
慶応大学の研究では、1日あたりのNMN摂取量で、100mg、250mg、500mgが、問題なく吸収されることが実証されています。また、大阪大学のヒト臨床では、1,000mgでもヒト安全性が確認されました。現に、1日に1,000mg摂取していることを公言しているNMN 研究の第一人者たちもいます。

さらに、INFINIXXでは急性経口毒性試験として、マウスにNMNを投与し毒性を検査しましたが、最大量を投与した場合も毒性は認められませんでした。この時に与えたNMN量をヒトに換算すると、1日あたり10,000mgとなります。つまり、1日あたり10,000mg摂取しても安全であると言えます。

なぜこれほどまでに大量に摂取しても大丈夫なのでしょうか?
それは、NMNが元々人間に備わっている成分だからです。また、年齢が若い時には体内にたくさんのNMNを保持していることもあり、大量に補っても問題がないと考えられます。
ただし、1日あたり10,000mg以上摂取しても、体内に取り込めなかったNMNは尿として排出されてしまう可能性があります。

6.独自の研究から見えた「NMNと長寿遺伝子の関係性」

NMNとサーチュイン遺伝子の関係性とは

当記事を配信しているINFINIXX(インフィニクス)では、NMNが長寿遺伝子(サーチュイン遺伝子)にどのような影響をもたらすか、その効果を測る検査を行いました。
その内容は、「NMNサプリメントを3ヶ月飲用し、サーチュイン遺伝子活性の数値がどう変化したかを20回以上にわたり計測する」というもの。
検査の結果、1日100mg摂取可能なサプリの場合では平均で1.2アップし、1日300mg摂取できるサプリでは平均1.6アップしたことが分かりました。

サーチュイン遺伝子が活性化すると、寿命延伸や老化スピードを遅らせるなどの効果が期待できます。

このことからも、NMNを摂取することがエイジングケアのキーポイントとなることが分かります。

6-1.NMNでサーチュイン遺伝子が活性化することによる効果とは?

NMNを摂取し、サーチュイン遺伝子を活性化させることで抗老化効果が期待できる

サーチュイン遺伝子が活性化すると、細胞内でエネルギー源を作り出すミトコンドリアが増え、細胞内の異常なたんぱく質や、古くなったミトコンドリアを除去します。

この、細胞内が新しく生まれ変わる作用のことを「オートファジー(自食作用)」といい、工場の機械装置を更新するのと同じように細胞を若返らせます。オートファジーにより、細胞を傷つける活性酸素の除去、細胞の修復、脂肪の燃焼やシミ・しわの維持、健康維持に至るまで、好影響をもたらします。

また、人体の健康度を図るパラメーターは70~100項目あるのですが、サーチュイン遺伝子を活性化させることでそのほとんどが改善するといわれています。

つまり、NMNを摂取し、サーチュイン遺伝子を活性化させることにより、寿命延伸や老化スピードを遅らせるなどの効果が大いに期待できるのです。

【まとめ】

アンチエイジングや若々しさの鍵を握るとして、世界中から注目を集めるNMN。本記事では、なぜNMNがアンチエイジングに効果的だと期待されているのか、その理由をご紹介しました。
NMNは最先端の注目成分とはいえ、元々私たちの体内に備わっている物質です。そのため、副作用などの心配もなく、安心してNMNサプリメントやNMN美容液をお使いいただけることをご理解いただけたかと思います。
よりフレッシュでハリのある毎日を過ごしたい方や、ピンピンコロリを目指したい方は、上手に取り入れてみてくださいね。

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